ふくしまナラティブ・スコラ2020とは?
「ナラティブ」は聞き手に想いを伝える話術、特に一人ひとりが主体となって語る表現技術のことを指します。
「スコラ」とは、「学問の技法」や「思考の過程」を意味する言葉です。
ふくしまナラティブ・スコラ2020では福島県内の高校生がメンバーとなって、情報や想いを伝える技法を学んだり、さまざまな経験を持つゲストと交流したりする中で「自分の伝えたいこと」について探究。
決められたあらすじを伝えるのではなく、一人ひとりがそれぞれの視点で語るべきことを構築する「ナラティブ型」のプレゼンスキルを習得します。
そして2020年12月13日、最終回には舞台で実際のプレゼンテーションを行う「ふくしまの高校生が伝えるナラティブプレゼンテーション」が開催されました。
講師
Instructor
前田鎌利/まえだかまり
▶ プレゼンテーションクリエイター / 株式会社固 代表取締役 / 書家
1973年福井県生まれ。東京学芸大学卒業後、光通信、ジェイフォン、ボーダフォン、ソフトバンクモバイルと17年にわたり移動通信事業に携わる。2010年に孫正義社長(現会長)の後継者育成機関であるソフトバンクアカデミア第1期生に選考され、初年度第1位を獲得。孫正義社長に直接プレゼンして幾多の事業提案を承認されたほか、孫社長のプレゼン資料づくりも担当。その後、ソフトバンク子会社の社外取締役や、ソフトバンク社内認定講師(プレゼンテーション)として活躍。2018年12月、一般社団法人プレゼンテーション協会を設立、代表理事に就任。
ダイジェストムービー
Digest Movie
ふくしまの高校生が伝える
ナラティブ・プレゼンテーション
2020年7月にスタートした「ふくしまナラティブ・スコラ2020」。このワークショップに参加した県内の高校生は約半年間をかけて、プレゼンスキルを学びながら<私>や<ふくしま>の過去・現在・未来について向き合ってきました。「ふくしまの高校生が伝える ナラティブ・プレゼンテーション」では高校生が一人ずつステージに立ち、東日本大震災からこれまでに経験したこと、学んだこと、悩んだことに触れながら「私のいまの念い(おもい)」を語ります。高校生が等身大の言葉で語るそれぞれのストーリーに耳を傾けてください。
顔写真をクリックするとプレゼンテーション
ムービーのページへジャンプします。
- 第1部 No.01 伊達 穂乃花 Date Honoka 6歳だった当時の経験と、16歳のいま学んでいること。10年を振り返り「故郷」について語ります。
- 第1部 No.02 三村 咲綾 Mimura Saaya マイノリティへの念いが彼女のプレゼンの核。福島県民が「発信者」となるべき理由を伝えます。
- 第1部 No.03 角田 壱 Tsunoda Ichi ふくしまに暮らす自分自身が陥っていた問題に触れ、「本当のふくしま」を知る術を紹介します。
- 第1部 No.04 塩田 智恵 Shioda Tomoe 震災を経たからこそ、変えていかなければならないこと。家族の体験談をもとに強い念いを伝えます。
- 第1部 No.05 齋藤 文音 Saito Ayane 当時の記憶を辿りながら、いち高校生として大切にしていることや未来へ抱く希望を言葉にします。
- 第1部 No.06 秋山 風凜 Akiyama Furi 「悔しい」を変えていくためにできることとは?ふくしまの同世代一人ひとりに語りかけます。
- 第1部 No.07 齋藤 風花 Saito Fuka 震災直後すぐに家族と生活を再開できた自分。いまもなお苦しむ人々の存在に思いを馳せます。
- 第1部 No.08 高橋 凜 Takahashi Rin ふくしまに「笑顔」を取り戻したい!自分の経験をもとに、一人ひとりにできることを語ります
- 第1部 No.09 松浦 日向子 Matsuura Hinako ふくしまが歩んだ10年間=挫折を経た自分の10年間。「歩み続けること」の大切さを伝えます。
- 第1部 No.10 金澤 珠璃綾 Kanazawa Juria 10年前に父が守ろうとしたものを大切に育んでいる彼女。今日はそれを、会場の皆さんへ届けます。
- 第1部 No.11 塩田 優莉 Shiota Yuri あなたにとって「ふくしま」とは?「復興」とは?世界中の聞き手への問いかけが始まります。
- 第2部 No.01 庭瀬 心結 Niwase Miyu 学校独自の事業で学んだ、ふくしまの過去と現在。未来に向けて取り組みたいことを伝えます。
- 第2部 No.02 博多 菜月 Hakata Natsuki 不安」を「自信」に変えるには?高校生の悩みと福島県民の悩みを重ね合わせ、解決策を提案します。
- 第2部 No.03 平田 智哉 Hirata Tomoya ふくしまの魅力は食!データを織り交ぜながら、魅力発信のポイントを「俺」の視点で語ります。
- 第2部 No.04 佐々木 華凜 Sasaki Karin 子どもとして伝えたいこと、福島県民として伝えたいこと。根本は同じであると彼女は考えます。
- 第2部 No.05 岡本 翼 Okamoto Tsubasa 誤解や偏見の声に「数字で」答えることを決意。具体的なデータで「ふくしま」を表現します。
- 第2部 No.06 松崎 甫乃花 Matsuzaki Honoka 「知ってほしい」のに、どうして行動できない?自身の本心に気づいた彼女が、素直な念いを語ります。
- 第2部 No.07 大竹 主真 Otake Kazuma ふくしまの中高生への問いかけから始まるプレゼン。同世代として伝えたいことを発信します。
- 第2部 No.08 佐藤 天花 Sato Tenka 災害で悲しい思いをする人を減らしたい。未来を創るための取組や心構えを、データとともに提案します。
- 第2部 No.09 佐藤 沙也夏 Sato Sayaka 避難によって別れを強いられた過去を振り返りながら、観光地としてのふくしまの魅力も紹介します。
- 第2部 No.10 原 詩緒莉 Hara Shiori 語られ続けた「復興」という言葉に改めて向き合い、新たな未来を築くためのビジョンを示します。
- 第2部 No.11 平子 七海 Hirako Nanami 日常とは、命とは、他者とは。17歳としていまを生きる彼女が、10年間の念いを言葉に託します。
参加者の声
Participants Opinions
「ふくしまナラティブ・スコラ2020」
のワークショップの中で、
最も印象に残っていることや
「体験できてよかった」と
思うことはなんですか?
鎌利さん、その他の講師の方々、スタッフの皆さん、高校生のみんなと出会えたことがいちばんよかった。
「体験できてよかった」と思うことは、全9回のすべてのワークショップです。福島について見つめ直す良い機会となりました。ありがとうございました!
福島の現状を知る時間で、少し忘れていた記憶が思い出せたことです。そして普段体験できないボイトレ、詩などを学べたこと。
被災地に生きる強い3名の方のお話を伺うことのできたことです。やはりパワーにあふれた方のお話というのは自分の人生に少しでも変化をもたらしてくれます。また3方ともそれぞれがそれぞれの場所で輝いていらっしゃる姿に惹かれました。これまでたくさんのゲストの方に出会えて良かったです。
全部印象に残っています!!今、自分が高校生という立場で改めて福島県のことを学べたことで、自分の考えとか伝えたい事、発信したいことはこういう事なんだって気づけたのがナラティブで経験できてよかったと思うことです。
グループでディスカッションをして、それを発表したこと。自分では思いつかないような意見が聞けて楽しかった。
「ふくしまナラティブ・スコラ2020」に
関する活動を通して、受講前と比べて
「変わった、成長した」と思うことを
教えて下さい。
プレゼン力や福島に対する考え方が向上しました。
今後そのことを取り入れながら生活していきたいです。
自分の思いを言葉にできる喜びを感じました。プレゼンテーションとは何か、まだ始めの方だけかもしれませんが自分の中で分かりました。
思った以上に福島のことを知らなかったという事を知り、より福島に興味を持つことが出来たこと。
これまであまり自分の気持ちをはっきりと言えなかったのですが、受講してからどのように伝えれば伝わるかなどを考えて自分の意見をしっかり言えるようになりました。
しっかり伝えたい事を自分の言葉で現すことができるようになったことと色んな方々との関わり方やたくさんの人の意見を聞いて学ぶというところです。
福島について考えることができ、10年間心の中でおもっていたことをプレゼンという形で発表できるので堂々と福島人!と主張できるようになったと思います。
その他、メッセージや
感想をお願いします!
ありがとうございました!!この経験今後に活かしていきたいと思います。
とても楽しく、いい機会になりました!この企画をずっと続けてほしいです。
半年間、ありがとう!楽しかった!
初めは何を伝えたいのかはっきりせず、ふわふわな気持ちでした。でも、最後にたくさんの人の応援が伝えたいことを明確にしてくれました。
ここまでありがとうございました。スタッフの皆さんワークショップで話してくれた方々、皆さんのおかげでここまで楽しめました。ありがとうございました!!
貴重な体験、そして福島について改めて知ることができてよかったです。